先に結論:仕様とtestsが明確で、短い実装サイクルとコストを重視するなら、まず Codex + GPT-5.6 Sol を試します。複雑な移行や長期間の実装では Claude Code + Fable 5 も有力ですが、同じリポジトリのwork sampleで介入と手戻りが明確に減る場合だけ、追加コストを払う価値があります。
見るべき指標は「生成したコード量」でも単一のbenchmarkでもありません。チームの検収を通った「受け入れ可能な差分1件あたりの総コスト」です。
料金、plan、アクセス条件は 2026年8月5日確認です。利用前に再確認してください。
GPT-5.6 SolとClaude Fable 5は何が違う?
SolとFableはmodelです。一方、CodexとClaude Codeは、ファイル選択、context圧縮、permission、shell、tools、追加agentまで含むharnessです。したがって、最初から一方を万能な主力にするより、作業別の仮説を置くほうが合理的です。
- 境界が明確なbugfix、テスト追加、レビューはSolから始める。
- 要件が曖昧な大型改修、複数段階のmigrationはFableを候補にする。
- どちらもflagshipが過剰な定型作業は、下位tierでも同じ検収を通るか確認する。
ただし、この役割分担は結論ではありません。次の4層を揃えたうえで、自社repoの結果により更新します。
| 比較層 | GPT-5.6 Sol側 | Claude Fable 5側 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| Model | gpt-5.6-sol、gpt-5.6 alias | claude-fable-5 | 純粋なAPI比較に最も近い |
| API | 1.05M context、128K max output | 1M context、最大128K output | サイズは近いがrefusal処理は異なる |
| Harness | Codexのtools、approvals、skills、agent modes | Claude Codeのpermissions、hooks、skills、tools | 最終diffを大きく変える層 |
| Meter | Codex creditsまたはAPI USD | Claude limits/usage creditsまたはAPI USD | creditsとAPI価格は別の単位 |

OpenAIの現行案内では、CodexのPlus、Pro、Business、EnterpriseはSol/Terra/Lunaを選択でき、Free/GoはTerraです。Solのtoken-based rate cardは1 MTokあたり 125 input credits、12.5 cached-input credits、750 output credits。Ultraで追加agentを使えば、その処理に使うtokenもcreditsへ反映されます。
Claude CodeはClaudeの有料planに含まれ、他のClaude surfaceとusage poolを共有します。現行表ではFableはProでusage credits、Max 5x/20xでは最大で週次limitの50%を使用できます。アクセスがあれば /model または claude --model claude-fable-5 で選択できます。
比較前にmodel picker、/status、workspaceのadmin設定を確認してください。片方だけ利用不可、または未承認のmeterを使うなら、品質比較以前に運用条件が揃っていません。
API料金比較:272K入力を超えるとコストはどう変わる?
直接APIでinputが272K以下なら、標準料金は次のとおりです。
| 1M tokensあたり | GPT-5.6 Sol | Claude Fable 5 |
|---|---|---|
| Input | $5 | $10 |
| Cached input read | $0.50 | $1 |
| Output | $30 | $50 |
| Context / max output | 1.05M / 128K | 1M / 最大128K |
無cacheで 100K input + 20K output のtaskなら、概算は次のようになります。
- Sol:
0.1 × \$5 + 0.02 × \$30 = \$1.10 - Fable:
0.1 × \$10 + 0.02 × \$50 = \$2.00
これはAPIの計算例です。Codex/Claude subscriptionの1 session料金ではありません。tool、cache write、retry、地域別inference、税、追加agentは含みません。
Solには重要な境界があります。公式model pageによると、inputが 272Kを超えるとrequest全体がinput 2倍、output 1.5倍になります。実効単価は$10 input/$45 outputです。Fableの標準$10/$50と近くなり、Solのinput価格優位は消えます。
1M contextを使えることと、1Mを送るべきことは別です。関連ファイルだけを渡し、古いlogや重複説明を削るほうが、model変更より効果的な場合があります。
コーディング性能はどちらが上?ベンチマークが割れる理由
OpenAIが公開した7月9日の表では、Artificial Analysis Coding Agent Indexは Sol 80、Fable 77.2。一方、同じ表のSWE-Bench Proは Sol 64.6%、Fable 80% です。
どちらかを無効にする数字ではありません。task set、harness、reasoning effort、成功条件が違えば順位も変わる、という材料です。
特に次を揃えない比較は注意が必要です。
- Solの
max/Ultraと標準sessionの計算量・agent数 - repo instructions、permissions、MCP、shell、compaction
- 初回応答までの時間か、検収完了までの時間か
- demoの見栄えか、tests、migration安全性、保守性か
公開benchmarkは「先に何を試すか」を決めます。主力の決定は、自社repoの検収結果に委ねます。
CodexとClaude Codeを同じリポジトリで比較する方法
一度だけの難問ではなく、チームの有償作業を代表するtaskを選びます。multi-file bugfix、tests付きの小機能、半日以内に検収できるrefactorが適しています。
同じ課題・commit・権限・時間上限をそろえる
同じcommitとclean worktreeから開始し、要求、変更可能範囲、実行コマンド、permission、timebox、definition of doneを同じにします。片方だけ成熟したinstructionやtoolsを持つなら、それはmodel差ではなくチーム設定差です。
model ID、effort/agent mode、製品version、課金meterも記録します。Codex Ultraの複数agentとClaude Codeの単一sessionを比べる場合は、「製品configuration比較」と明記します。
会話ではなく検収を通った差分を比較する
merge前に本当に必要なcheckを実行します。
- build、unit/integration tests、lint、type check
- 必要なmigrationとsecurity check
- UIならbrowserとvisual検証
- 不要なscope、隠れた挙動、保守性のdiff review
- task固有の業務条件
初回で失敗した場合、同種の修正機会を与え、clarification、approval、手修正、restartを介入回数として記録します。片方だけ人が大幅に救済してはいけません。
受け入れ可能な変更1件あたりのコストを計算する
| 項目 | 記録内容 |
|---|---|
| Accepted diff | pass/failと失敗したcheck |
| 人の介入 | 質問、approval、手修正、restart |
| 所要時間 | 開始から検収合格まで |
| Meter | tokens、Codex credits、Claude usage credits |
| 手戻り | review後に削除・書き直した量 |
| 運用上の摩擦 | refusal、permission block、context/tool failure |

安くても不合格のrunは安くありません。高価でも介入と手戻りを安定して減らすなら、総コストで有利です。ただし差が通常のrun間変動より小さい、またはinstructions、hooks、MCP、review習慣の移行費より小さいなら、切り替えない判断も正解です。
Fable 5のrefusalとfallbackをどう扱うか
Fable 5はsafety classifierを持ちます。Anthropicは、拒否がtransport errorではなくHTTP 200と stop_reason: "refusal" で返る場合を説明しています。output生成前のrefusalは課金されず、server-side、SDK、手動のfallback経路があります。
API実装ではstop reasonを先に判定し、通常responseとしてparseしないようにします。fallbackで別modelを使った結果はFable単体の結果ではありません。Claude Codeでのsecurity blockも、reasoningの弱さではなくpolicyを含む製品結果として記録します。
Solにもsafeguardsがあります。security taskは許可された環境、tools、期待する防御的outputを先に定義し、制限回避を比較目的にしないでください。
用途別:Sol、Fable 5、下位tierの選び方
Solを先にする作業:短い実装、明確なtests、cost-sensitiveな反復、Codexの検証環境がすでに整ったtaskです。
Fableを先にする作業:長期migrationや複雑実装で、Claude Codeのinstructions/hooks/permissionsが成熟し、work sampleが実際に手戻りを減らしたtaskです。modelがaccountで利用でき、creditsも承認されていることが前提です。
flagshipを使わない作業:定型・大量・latency重視で、下位tierが同じ検収を通るtaskです。OpenAIのTerra/Lunaや他のClaude tierも、同じscorecardで比較します。
現在の実用的なdefaultは、まず Codex + Solに代表的なwork sampleを1件渡すことです。272K未満の標準API単価が低いからです。しかし、2件目の代表taskでもFableが介入と手戻りを減らすなら、Fable + Claude Codeを主力にする合理性があります。
契約前に GPT-5.6 Sol公式ページ、Codex rate card、Claude Fable、Claude pricingを再確認してください。modelではなくlocal supervision、cloud delegation、permissions、handoffを比較したい場合は、Claude CodeとCodexのworkflow比較が適切です。
