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DeepSeek最新モデル比較 2026:V4 Pro・V4 Flash・Vision Expの選び方

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10 min readAIモデル比較

テキストと通常のAgentはV4 Flashで基準を作り、難しい処理で合格率の差が出る場合だけProを比較します。画像入力は実験モデルVision Expの運用リスクまで含めて判断します。

DeepSeek V4 Flash、V4 Pro、Vision Expの用途、料金、入力契約を比較した2026年版ガイド

2026年8月26日時点で、DeepSeek公式APIの現行候補は deepseek-v4-flashdeepseek-v4-pro、実験的な deepseek-v4-flash-vision-exp の3つです。R1とV3の比較だけでは、新規APIで指定すべきモデルを決められなくなりました。

最初の判断は能力ランキングではなく入力契約です。テキストと通常のAgentならV4 Flash、難しいコードや長いツール実行で差を検証したいならV4 Pro、スクリーンショットや図表が必須ならVision Expを候補にします。Vision Expは新しいから選ぶのではなく、画像が必要で実験性を許容できるときだけ選びます。

DeepSeekのWeb/アプリ、公式API、オープンウェイト、第三者サービスの同名モデルは別の利用面です。ある画面で使えることは、APIの権利、料金、SLA、同一バージョンを保証しません。

現行3モデルを用途から整理する

公式APIクイックスタートでは、2つのテキストIDが現在 V4-Flash-0731V4-Pro-0813 を指します。Vision Expは2026年8月21日にAPIへ追加された実験モデルです。

APIモデルID最初に試す処理選定時の注意
deepseek-v4-flash会話、抽出、変換、JSON、日常的なコーディング、コスト重視のAgent高難度の知識や長いAgent処理ではProとの差を確認する
deepseek-v4-pro複雑なコード変更、高い失敗コスト、多段ツール、難しい専門処理同じ時間帯・キャッシュ状態ではトークン料金がFlashの約3倍
deepseek-v4-flash-vision-expスクリーンショット、チャート、スキャン、画面状態を扱うAgent実験モデルとして検証、監視、フォールバックが必要

DeepSeekの更新履歴によると、V4 Proは8月13日に正式版となり、アプリ、Web、APIへ展開されました。一方でVision ExpはAPI上の実験モデルです。「正式版」「実験モデル」という状態は、性能表より先に運用判断へ入れる必要があります。

1MコンテキストではProとFlashを区別できない

モデル・料金ページは3モデルすべてに 100万トークンのコンテキスト最大38.4万トークンの出力を記載しています。JSON、Tool Calls、Responses API、Anthropic互換APIも共通です。FIMはテキスト2モデルのnon-thinking時のみで、Vision Expは非対応です。

そのため、長文脈が必要という理由だけでProは選べません。代表ワークロードでは、必要な根拠を長い入力から回収できるか、後半でも指示を守るか、ツール状態を維持するか、出力を必要な長さに抑えるかを確認します。

セルフホストも別評価です。DeepSeekの公式V4リポジトリは、Proを総パラメータ1.6T/活性49B、Flashを284B/活性13BのMoEとして公開し、MITライセンスを示しています。これは導入可能性を示しますが、量子化、GPU構成、推論サーバーごとの速度や品質を保証するものではありません。

料金はモデル名だけで決まらない

公式APIは平日にピーク料金を設定しています。ピークは 01:00–04:00と06:00–10:00 UTC、それ以外は半額のオフピークです。日本時間では平日 10:00–13:00と15:00–19:00 がピークに相当します。

2026年8月26日に確認した、100万トークン当たりの米ドル料金は次の通りです。

モデル時間帯入力・キャッシュヒット入力・キャッシュミス出力
Flash / Vision Expオフピーク$0.007$0.22$0.66
Flash / Vision Expピーク$0.014$0.44$1.32
Proオフピーク$0.022$0.66$1.98
Proピーク$0.044$1.32$3.96

最安のキャッシュヒット料金だけを引用しても、実際の費用にはなりません。30万トークンのキャッシュミス入力と3万トークンの出力をオフピークで処理すると、Flashは約$0.0858、Proは約$0.2574です。ただし、Proが再試行や人手修正を減らすなら、合格結果1件当たりの費用は逆転する可能性があります。

モデルと推論強度は別々に比較する

V4 FlashとV4 Proはthinkingを無効化でき、有効時は lowhighmax を選べます。思考モードの公式仕様ではデフォルトが有効・highです。互換入力のmediumxhighは現在highへ対応します。

評価は2段階に分けます。まずFlashで合格基準を満たす最低の推論強度を探し、次に同じ強度でProを比較します。Flash-lowとPro-maxを比べても、差がモデルか推論予算かを説明できません。

thinking時は temperaturetop_ppresence_penaltyfrequency_penalty が無視されます。さらにtoolsを含む複数ターンでは、ツールを呼ばなかったターンも含め、公式形式でreasoning_contentを次のリクエストへ戻す必要があります。欠落すると400になるため、モデル品質より先にクライアント実装を確認します。

Vision Expを本番候補にする条件

VisionガイドはJPEG、PNG、GIF、WebPを受け付け、base64、外部URL、Files APIの3経路を案内しています。通常のFlashとProへ画像を送ると400になります。

Vision Expは、画面エラーの特定、図表の読解、スキャンからの抽出、視覚状態を使うAgentで有力です。ただし実験モデルなので、重要な結果はスキーマや業務ルールで確認し、観測バージョンを評価記録へ残し、画像が任意ならテキスト経路へ戻せる設計にします。

画像は入力トークンへ換算され、現行の前処理では1画像当たり最大384トークンです。別にファイルサイズ、リクエスト本体、画像数、寸法の制限があるため、小さい文字や密な表、多画像の順序は自社サンプルで確認します。

R1とV3.2は移行文脈で扱う

DeepSeek APIのthinking、画像入力、FIM、利用面、旧ID移行に関する実装境界
DeepSeek APIのthinking、画像入力、FIM、利用面、旧ID移行に関する実装境界

R1はDeepSeekの推論系譜、V3.2は研究やオープンウェイト環境で現在も意味があります。しかしV4 API公開時、DeepSeekはdeepseek-chatdeepseek-reasonerを廃止予定にし、一時的にV4 Flashのnon-thinking/thinkingへ対応させました。

新規コードは現行IDを明示する方が安全です。移行時はmodel文字列だけでなく、provider、base URL、実効バージョン、利用フィールド、代表タスクの出力を記録します。第三者ゲートウェイの旧aliasが公式APIと同じスナップショットを指すとは限りません。

代表タスクでルーティングを決める

用途別のモデル判断フローと同条件で進める実務評価プロセス
用途別のモデル判断フローと同条件で進める実務評価プロセス

通常6件、難問4件、ツール障害2件、長文脈または画像境界2件程度を用意し、同じprompt、tools、推論強度、合格基準で比較します。初回合格、最終合格、入力/推論/出力トークン、キャッシュ、遅延、再試行、人手修正、合格1件当たり費用を残します。

Flashが重要ケースを満たすならFlashで止めます。Proが一部の難問だけ改善するなら、そのクラスだけProへ振り分けます。画像が不要なら実験モデルを依存関係へ追加しません。Proをさらに詳しく検討する場合は、DeepSeek V4 Pro APIガイドで接続とトレードオフを確認できます。

選ぶべきモデルは永続的な1位ではなく、実際の合格基準を繰り返し満たす最小コストの構成です。追加料金と実験リスクは、観測できる改善がある処理にだけ割り当てます。