Googleは2026年9月2日、Gemini 3.8 Flashを一般提供(GA)しました。Gemini Developer APIの正確なモデルIDは gemini-3.8-flash です。Googleは、長期間のソフトウェア開発、自律エージェント、複雑な企業処理に向けた最も高性能なFlashと説明しています。
新しい安定版Flashの第一候補ですが、稼働中の3.7をすべて即時に置き換える必要はありません。2026年末までは3.7と同じStandard料金で、2027年1月1日から倍になります。自社処理の成功率、レイテンシ、token、採用できた結果1件当たりの費用で判断します。
公式仕様
公式モデルページの内容は次のとおりです。
| 項目 | Gemini 3.8 Flash |
|---|---|
| model ID | gemini-3.8-flash |
| 状態 | Stable / GA |
| 入力 | text、image、video、audio、PDF |
| 出力 | text |
| 入力上限 | 1,048,576 token |
| 出力上限 | 65,536 token |
| thinking level | low、medium、high |
| 利用方式 | Standard、Batch、Flex、Priority |
画像、動画、音声を理解できますが、画像や音声を生成するモデルではありません。Live APIにも対応しません。メディア出力やリアルタイム音声には専用モデルが必要です。
対応ツールと非対応機能
context caching、code execution、file search、function calling、structured output、Search/Maps grounding、URL context、Previewのcomputer useに対応します。
実装で重要な制限は3点です。
minimalthinkingはエラーになり、low、medium、highのみ対応します。- image generationとaudio generationは非対応です。
- Live APIは非対応です。

grounding、cache storage、computer use、各利用方式は条件や課金単位が異なるため、機能一覧だけで費用を決めないでください。
料金
Google公式料金は100万token当たりの米ドルで、出力にはthinking tokensが含まれます。
| 方式 | 2026年末までの入力 | 2026年末までの出力 | 2027年以降の入力 | 2027年以降の出力 |
|---|---|---|---|---|
| Standard | $0.75 | $3.75 | $1.50 | $7.50 |
| Batch | $0.375 | $1.875 | $0.75 | $3.75 |
| Flex | $0.375 | $1.875 | $0.75 | $3.75 |
| Priority | $1.35 | $6.75 | $2.70 | $13.50 |
StandardとPriorityにはfree tierが表示され、BatchとFlexにはありません。cacheとgroundingは別料金です。入力単価ではなく、入力 + thinking/出力 + ツール + grounding + cache + 再試行 を採用結果1件当たりで測ります。
最初のAPI呼び出し
現在のテキスト生成ガイドはInteractions APIを使用します。
pythonfrom google import genai client = genai.Client() interaction = client.interactions.create( model="gemini-3.8-flash", input="このデプロイ計画の失敗条件を確認してください。", ) print(interaction.output_text)
RESTでは次のように呼び出します。
bashcurl -X POST "https://generativelanguage.googleapis.com/v1beta/interactions" \ -H "x-goog-api-key: $GEMINI_API_KEY" \ -H "Content-Type: application/json" \ -d '{"model":"gemini-3.8-flash","input":"このデプロイ計画の失敗条件を確認してください。"}'
比較する場合は thinking_level、tool、timeoutを固定します。thoughtsやtool stepsが混ざる処理では便利なtextフィールドだけでなく、完全な応答構造を扱います。

3.7 Flashから移行すべきか
9月2日のrelease notesは3.8をGAとし、3.7をprevious-generationと説明しました。ただし、これはGoogleの位置付けであり、自社処理での独立した勝敗ではありません。
通常入力、長文、structured output、tool failure、安全上の拒否、複数ターンを含む固定セットで比較します。初回成功率、tool callの正確さ、P50/P95、token、再試行、安全上の失敗、採用結果1件当たりの費用を記録し、IDは設定で切り替えられるようにします。小さなcanaryから始め、3.7へのrollbackを残してください。
Flash-LiteやProを含む広い選択は、別記事のGeminiテキストモデルガイドで扱います。本記事は3.8 Flashの仕様、接続、移行だけを担当します。
結論
gemini-3.8-flash は現在呼び出せる安定版です。長期間のソフトウェア開発、自律エージェント、複雑なtool use、大きなcontextで評価する価値があります。2027年の料金変更を予算に入れ、実測で改善した処理から段階的に移行してください。



