本文へスキップ

Gemini 3.8 Flash APIガイド:モデルID・料金・仕様・移行

Gemini 3.8 FlashのモデルIDはgemini-3.8-flashです。入力は最大1,048,576、出力は最大65,536トークン。2026年末までのStandard料金は100万トークン当たり入力0.75米ドル、出力3.75米ドルです。

•••6 分で読めます•APIガイド
Gemini 3.8 Flashの日本語APIガイド表紙で、正式ID、仕様、ツール、料金、最初の呼び出しと移行判断を表示。下部の「3.7へのrollbackを残す」は2026年10月8日以前の内容で、現在3.7 Flashへのリクエストは3.8 Flashへ転送される

Googleは2026年9月2日、Gemini 3.8 Flashを一般提供(GA)しました。Gemini Developer APIの正確なモデルIDは gemini-3.8-flash です。Googleは、長い工程にわたるソフトウェア開発、自律エージェント、複雑な企業業務向けのFlashモデルと説明しています。公式のリリースノート

2026年10月8日からは、gemini-3.7-flash へのリクエストもすべて3.8 Flashへ自動転送されています(リリースノート)。3.7 Flashを使っていたシステムはすでに3.8 Flashで動いているので、モデルIDを gemini-3.8-flash に書き換え、応答と費用を3.8 Flashとして確認してください。3.8のStandard料金は2027年1月1日から倍になるため、業務での成功率、応答時間、トークン使用量、採用できた結果1件当たりの費用で判断します。適用期間ごとの公式料金

公式仕様

公式モデルページの内容は次のとおりです。

項目Gemini 3.8 Flash
モデルIDgemini-3.8-flash
提供状態安定版・一般提供
入力テキスト、画像、動画、音声、PDF
出力テキスト
入力上限1,048,576トークン
出力上限65,536トークン
推論レベルlow、medium、high
利用方式Standard、Batch、Flex、Priority

画像、動画、音声を理解できますが、画像や音声を生成するモデルではありません。Live APIにも対応しません。メディア出力やリアルタイム音声には専用モデルが必要です。

対応ツールと非対応機能

コンテキストのキャッシュ、コード実行、ファイル検索、関数呼び出し、構造化出力、Google検索・マップを使った回答の根拠付け、URLの参照に対応します。コンピューター操作はプレビュー提供です。

実装で重要な制限は3点です。

  • 推論レベルにminimalを指定するとエラーになり、low、medium、highのみ対応します。
  • 画像生成と音声生成には対応しません。
  • Live APIは非対応です。
Gemini 3.8 Flashの実装判断、対応ツールと非対応機能、料金、Interactions API、3.7からの移行をまとめた日本語ガイド。移行の手順にある「3.7と3.8を並行運用」「3.7へrollback」は2026年10月8日以前の内容で、現在3.7 Flashは3.8 Flashへ転送される

検索による根拠付けやキャッシュの保存には別の料金条件があり、利用方式によっても単価が変わります。対応機能の一覧だけで総費用を決めないでください。

料金

Google公式料金は100万トークン当たりの米ドルで、出力料金には推論トークンが含まれます。

方式2026年末までの入力2026年末までの出力2027年以降の入力2027年以降の出力
Standard$0.75$3.75$1.50$7.50
Batch$0.375$1.875$0.75$3.75
Flex$0.375$1.875$0.75$3.75
Priority$1.35$6.75$2.70$13.50

StandardとPriorityには無料枠が表示され、BatchとFlexにはありません。費用を比べるときは、入力、推論を含む出力、ツール、検索、キャッシュの保存、再試行で発生した料金を合計し、採用できた結果の件数で割ります。再試行分がすでに入力・出力料金に含まれている場合は、重ねて足しません。

最初のAPI呼び出し

公式テキスト生成ガイドに沿ったInteractions APIの実装例です。PythonではGoogle GenAI SDKをインストールし、使用するプロジェクトのAPIキーを環境変数GEMINI_API_KEYに設定してから実行します。APIへの実行検証を示す例ではありません。

python
from google import genai

client = genai.Client()
interaction = client.interactions.create(
    model="gemini-3.8-flash",
    input="本番更新の計画は、DBに列を追加し、新版を5%の通信に適用してエラー率を確認し、その後全体へ展開する手順です。失敗条件と切り戻し前に確認すべき点を挙げてください。",
)
print(interaction.output_text)

RESTでは次のように呼び出します。

bash
curl -X POST "https://generativelanguage.googleapis.com/v1beta/interactions" \
  -H "x-goog-api-key: $GEMINI_API_KEY" \
  -H "Content-Type: application/json" \
  -d '{"model":"gemini-3.8-flash","input":"本番更新の計画は、DBに列を追加し、新版を5%の通信に適用してエラー率を確認し、その後全体へ展開する手順です。失敗条件と切り戻し前に確認すべき点を挙げてください。"}'

比較する場合は、推論レベルのthinking_level、利用ツール、タイムアウトをそろえます。output_textはSDKでテキストを取得する便利なプロパティです。推論やツールの実行結果も扱う処理では、応答全体のステップを確認してください。

Gemini 3.8 Flashの段階導入、モデル設定、アプリケーション構成、利用方式と監視指標を整理した日本語の実装設計図。図中の「3.7と並行運用」「3.7へのRollback」は2026年10月8日以前の内容で、現在の切り戻し先は3.6 Flash

3.7 Flashから移行すべきか

移行するかどうかを選ぶ段階は終わっています。Googleは2026年10月8日に gemini-3.7-flash を非推奨とし、3.7 Flashへのリクエストをすべて gemini-3.8-flash へ自動転送するようになりました(リリースノート)。廃止予定のページでも、3.7 Flashの推奨移行先は3.8 Flashで、停止日は未発表です。料金ページからも3.7 Flashの行はなくなりました。

そのため、3.7 Flashを指定しているコードで今やるべきことは次の3つです。

  • モデルIDを gemini-3.8-flash に書き換える。旧IDのままでも応答は返りますが、実際に動いているモデルとコード上の表記が食い違います。
  • 3.7 Flashで作った評価結果を、3.8 Flashの結果として測り直す。通常の入力、長文、構造化出力、ツールの失敗、拒否、複数ターンを含む同じ課題で、初回の成功率、ツール呼び出しの正確さ、応答時間の中央値と95パーセンタイル、トークン使用量、再試行、手直し、採用結果1件当たりの費用を記録します。
  • 切り戻し先を見直す。gemini-3.7-flash に戻しても3.8 Flashが応答するので、ロールバックにはなりません。問題が出たときに戻せる別モデルは、提供が続いている gemini-3.6-flash です。

転送されたリクエストにどの単価が適用されるかは、Googleの公開ドキュメントに記載がありません。応答する3.8 Flashの単価で課金される可能性が高いと考えられますが推測なので、Cloud BillingのレポートをSKU別に表示して確認してください。

Flash-LiteやProを含む広い選択は、別記事のGeminiテキストモデルガイドで扱います。

結論

gemini-3.8-flash は現在呼び出せる安定版で、3.7 Flashへのリクエストの転送先でもあります。長い工程にわたるソフトウェア開発、自律エージェント、複数のツールを使う処理、大量の文脈を扱う用途で評価する価値があります。2027年の料金変更を予算に入れ、実測で改善した処理から段階的に移行してください。

内容の誤りや、記事で扱っていない問題に気づいたら、記事の URL と状況を hi@laozhang.ai までお送りください。確認のうえ記事を更新します。