2026年8月26日時点で、すべての仕事に共通する「最強の画像生成モデル」はありません。 日本語入りのバナー、商品画像の部分修正、APIによる大量生成、アートディレクション、ローカル実行では、評価すべき条件が違うからです。
最初から1つに決めず、目的に合う2〜3候補を同じ実案件で試す方が確実です。
| 最優先の仕事 | 最初に試す候補 | 候補に入る理由 | 先に確認すること |
|---|---|---|---|
| API生成と精密な編集 | GPT Image 2 + Gemini 3.1 Flash Image | 現行の直接APIと生成・編集経路がある | エンドポイント仕様、参照画像コスト、レート制限、出力形式 |
| Google環境で高価値な最終成果物 | Gemini 3 Pro Image | 複雑な制御と4Kを含む上位枠 | 1K/2Kと4Kで単価が異なる |
| 人が主導する美意識・構図・個性化 | Midjourney V8.2 | 現行デフォルトのクリエイティブ製品体験 | 月額とGPU時間は通常のAPI単価ではない |
| オープンウェイト・ローカル運用 | 条件に合うFLUX.2 | 速度、制御、品質、配置方法の異なる系列 | バリアント別ライセンス、VRAM、起動時間、保守 |
| ポスター、図表、密度の高い文字 | Seedream 5.0 Pro | ByteDanceがデザイン理解と文字・情報可視化を訴求 | 提供地域、製品経路、価格を別々に確認 |
| 文字中心のWebクリエイティブ | Ideogram 3.0 | 公式資料では現在も3.0が最新 | 非公式記事の新バージョン名をそのまま採用しない |
これは品質順位ではなく、テスト対象を絞るための表です。

まず「モデル」と「使う場所」を分ける
比較表には、少なくとも次の4項目を残します。
- モデルとバージョン:固定IDやスナップショットを含む。
- 製品:Webアプリやチャット。独自の編集UI、上限、ポリシーを持つ。
- 直接API:リクエスト、レスポンス、レート制限、課金単位が定義される。
- 第三者経路:提供地域、正規化、料金、サポートが別契約になる。
Geminiアプリの契約はGemini Developer APIの料金表ではありません。ChatGPTで使えることも、無料APIを意味しません。MidjourneyはWeb/DiscordとGPU時間を中心に評価する製品で、通常のモデルID行と同じようには比較できません。表面を記録しない比較は再現できません。
2026年の現行モデル名を整理する
OpenAIはGPT Image 2
OpenAIの現行ページでは、gpt-image-2が画像生成・編集のフラッグシップです。追従するalias gpt-image-2と、固定スナップショットgpt-image-2-2026-04-21が掲載されています。
承認済みの出力を長期再現したいならスナップショット、更新を継続的に受けて再試験できるならaliasが扱いやすいでしょう。Imagesの生成/編集とResponsesの画像ツールでは、同じモデルでも返却形式やストリーミング、ツール連携を個別に検証します。
GoogleはLite、Flash、Proの3系統
安定版の現行IDは次の通りです。
gemini-3.1-flash-lite-image:低コスト、低遅延、高スループット向け。gemini-3.1-flash-image(Nano Banana 2):主力の生成と対話的編集。gemini-3-pro-image(Nano Banana Pro):高価値な成果物と複雑な制御向け。
公式の画像生成ガイドでは、Flash Imageに0.5K、1K、2K、4Kの出力、Search grounding、参照画像ワークフローが示されています。ただし、保持できる対象・人物・参照数は3モデルで同一ではありません。
また、提供終了表では画像preview IDが2026年6月25日に停止済みで、Imagen 4 APIからgemini-3.1-flash-imageへの移行も示されています。古いサンプルの-previewを新規実装に残さないでください。
MidjourneyはV8.2がデフォルト
Midjourneyのバージョン資料によると、V8.2は2026年7月24日にデフォルトになりました。V8.1/V8.2は2K HD生成に対応し、パーソナライズ、Draft、編集を製品内で利用できます。HD画像の編集はSDに戻してからupscaleする場合があります。
GPU時間の説明では、SDの4画像プロンプトは約0.8 GPU分、HDは約1.3 GPU分です。バリエーション、upscale、Fast/Relax、待ち時間まで含めて実質コストを見ます。
FLUX.2はバリアントとライセンスが先
Black Forest LabsはFLUX.2系列を案内しており、[klein]、[pro]、[flex]、[max]、[dev]があります。速度、参照数、パラメータ制御、grounding、ローカル実行条件が異なります。
「FLUX.2はオープンソース」と一括りにするのは危険です。ダウンロード可能な重みでも、4B klein、9B klein、devの商用条件は同一ではありません。自社運用ではライセンスだけでなく、VRAM、コールドスタート、キュー、監視、更新作業も比較します。
Seedream 5.0とIdeogram 3.0
ByteDanceは2026年7月8日にSeedream 5.0 Proを公開し、画像とテキストの整合、構造、文字描画、情報密度の高いビジュアルを強調しました。Seedream 5.0 Liteは、推論、任意のオンライン検索、編集、参照画像を統合した小型モデルです。Liteの発表では構造安定性、リアリズム、美意識に改善余地があることも明記されています。これらはテスト理由であり、他社より優れる独立証拠ではありません。
Ideogramの公式モデルページは、現在も3.0を最新としています。一次情報が更新されるまで「Ideogram 4」を本番候補に書くべきではありません。
料金は同じ1列に置けない
課金単位はtoken、画像、megapixel、GPU時間に分かれます。
- OpenAIの標準料金はGPT Image 2について、テキスト入力$5/100万token、画像入力$8/100万token、キャッシュ画像入力$2/100万token、画像出力$30/100万tokenです。
- Googleの価格表では、Flash Lite 1Kが$0.0336、Flash Imageの0.5K/1K/2K/4Kが$0.045/$0.067/$0.101/$0.151、Proの1K/2Kが$0.134、4Kが$0.24です。入力、thinking、groundingは別途発生し得ます。
- BFLの直接価格は、FLUX.2 klein 4Bが$0.014/画像から、proが$0.03/MP、flexが$0.06/MP、maxが$0.07/MPからです。
- Midjourneyはサブスクリプション内のGPU時間です。
比較に使う式は次です。
採用画像コスト = 生成・編集の全リクエスト費用 ÷ 採用基準を通過した画像数
ここへ参照画像、再生成、手作業の修正時間、失敗処理、待ち時間も記録します。
日本語を含む公平なテスト
直近の実案件から12〜20件を選びます。主要な被写体、正確な日本語・数字・固有名詞・小さい文字を含むレイアウト、指定箇所以外を変えない編集、複数参照、必要な縦横比と最終解像度を含めます。
各候補を同じ条件で最低3回実行し、ベスト1枚ではなく中央値を評価します。初回採用率、文字誤り率、編集保持、参照忠実度、採用までの再試行数、P50/P95の遅延、失敗理由、採用画像コストを記録してください。
APIなら固定ID、レート制限、retry、コンテンツポリシー、MIME、レスポンス項目を別に確認します。ローカルならライセンス、起動時間、最大VRAM、throughput、監視と更新工数まで含めます。

結論:デフォルトと予備を決める
汎用のAPI生成・編集はGPT Image 2とGemini 3.1 Flash Imageを並行で試します。Google系の高価値な最終出力にはGemini 3 Pro Image、人が美意識を導く制作にはMidjourney V8.2、ローカル運用には条件に合うFLUX.2を追加します。密度の高いデザインや中国語文字ならSeedream 5.0 Pro、タイポグラフィ中心ならIdeogram 3.0も候補です。
最後は、同じ実案件を通過したデフォルト1つと予備1つを選びます。モデル更新時に同じテストを繰り返せば、「今月の総合1位」を追うより安定した制作判断になります。



